霧の木曜日

コケシの1人ゴトhttp://rinnnedou.cart.fc2.com/鉱物と変態的日常のゴミ箱と化す予定 https://gagagaruisu.thebase.in

ボーとしているとき

ボーとしているとき

私は死を、見ているときがあった

それはぼやぼやと大人を囲い

煙のようであり

腰や腕目を覆うように、蠢く姿は

虫の群れのようにも、ただの小火のようにも見えるが

それが何でもない空想な事は、明白だった

熱くもにおいも存在しない

それは、私が小さいころから見えた

それは、大人だけではない

子供にも見える人がいた

まるで、水玉のように、その靄が蠢く子供

包帯を巻いた頭にうごめく煙

私は、その正体を知ったのは、大人になってからだった

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