2019-02-05 ボーとしているとき ボーとしているとき 私は死を、見ているときがあった それはぼやぼやと大人を囲い 煙のようであり 腰や腕目を覆うように、蠢く姿は 虫の群れのようにも、ただの小火のようにも見えるが それが何でもない空想な事は、明白だった 熱くもにおいも存在しない それは、私が小さいころから見えた それは、大人だけではない 子供にも見える人がいた まるで、水玉のように、その靄が蠢く子供 包帯を巻いた頭にうごめく煙 私は、その正体を知ったのは、大人になってからだった