霧の木曜日

コケシの1人ゴトhttp://rinnnedou.cart.fc2.com/鉱物と変態的日常のゴミ箱と化す予定 https://gagagaruisu.thebase.in

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私はその時まだ知らなかったのだ

私がその時の現状を、未だ知らない

ただただ毎日を忙しく生きる

一端の女子高生だと

強く信じていたのだ

私の名前をここでいうのは非常にはばかられるので

皆様もおなじみの各クラスに一人ないし二人はいると思う花子と言う仮名を今後使わせていただく

しかしながら、基本一人称なので使うことはないかもしれないが

自己紹介とは名乗るものだ

 

私はその日、いつもより早く目をさまし

何時もより早く朝食を食べ

空いた時間に、漫画でも見ようと部屋に入った時のことだ

私の眼前に、一枚の紙が見えた

その直径は297mm盾210mmと言う、人生で、腐るほど見続けてきた

「a4」と言う単位を持ったコピー用紙だが

どうも私はその時、沸き起こる黒い影をその薄っぺらい

ただの紙切れに見ていた

そう、ただの紙切れ、されど紙切れだ

この紙一枚で、テストの点が決まり

人生が左右されるというふざけた脆い世界だ

それでもその世界に、まだいる私は

その紙についての記憶を手繰り寄せ

ある人ことを思い出す

「明日試験だから、易しい先生は、課題をすべてわざわざ仕事だからコピーしてやった

金は要らないから持っていくように」

なんて嫌な言葉だろうか

そして私は、人間と入して正しい

本能に従い、どうやらいやなことを後回しにして、そしてそのまま、都合よくわすれてしまったようだ

何てことなのだろうか

私は自分のばかさ加減に向き合うことを放棄して

そのプリントをひったくるように、昨日やった宿題の束をどけてとると

目を皿のようにして、その紙を隅から隅からどんどんとみるが

それに比例するように、私の顔は青くそして黒く最後に白くなっていく

それはとても、一日で終わる量ではない

あのくそ教師

私はその無計画なプリントを破り捨てたいのを我慢して

重たい教科書を何冊か手に取ると

全神経を集中させて

単語や数式文法を覚え始める

 

「あんた何やってんの」

背後で声が聞こえた

何時ものように見栄えのしない母が、エプロン姿で私の部屋にいた

「何って勉強してんの 文句あんの」

振り返って文句を言った私の頬を

わずかながらに冷たい汗が一つ、つたり

カーペットに落ちる

私は、時計を見て固まった

まずいぞ、これはまずいぞ

私は、普段なら、ぎりぎり電車に乗っている時間を

その時計の文字盤に見ていた

まずい

私は一瞬にして、今の自分の状況を整理した

まず今日持っていくものは大丈夫だろうか

okだ

なぜなら不必要なものを、わざわざ学校から持って帰るほど非効率を愛してはいない

それでは、身だしなみは

私は、視線を落とすと

そこには、クマが、黄色い生地に浮かんだ、柔らかそうな、パジャマが見えた

「まずい、まずい、不味いぞぉ」

私は、不審がる母親を、押しのけて、制服に着替えると

一目散に、カバンを持って、家を出た

ペーパードライバーどころか

車がない我が家に、送ってもらうなんてことはできなしい

タクシーもだ

私は、もうダッシュを、繰り返し

もしかしたら、時空を超えたんじゃないかと

に2,3回願ったが、きっちり、もう一本遅れた電車に乗ることになった

こう、遅刻が確定していると

電車から見る風景がいつもとは違う感じがする

私は、カバンをわきに置くと

老人が新聞を読んで居たり

サラリーマンが、ラッシュからずれた車内で、広告を、眺めていたりするのを見ていた

しかし、なぜだろう

一瞬目が合うと男は、目をそらした

花の女子高生といえども

さすがに大人にどれほどの効果があるかわからない

何しろ、夢を追い求められない時代

使いつぶしのような百戦錬磨のサラリーマンが、目をそらすのだろうか

そんな考えをよそに、小さな子供の声がした

「ねえ、まま見て、あの女の人、パンツ丸見えだよ」

私はその言葉を理解するのに数秒

行動に出るまでじっくり5秒はかかったが

治す秒数は、実に早かったに違いない

何とか学校についた私は、酷い憔悴間とともに

テストの待ち受ける学校に入るのである