霧の木曜日

コケシの1人ゴトhttp://rinnnedou.cart.fc2.com/鉱物と変態的日常のゴミ箱と化す予定 https://gagagaruisu.thebase.in

ゴールデンカムイ

犯罪者と言うものは、世間一般からいえば、ひどくアウトローなものに映る

つまりは、いらないものであり、不要なものだ

今世間でにぎわっている

あの人がまさか

は、もしかすると、そういう人間が、居場所を無くして、爆発しただけなのかもしれない

よく、学校では、生き物を飼育するが

彼らは実に、生き方に誠実だ

食べるものは、たいてい決まっているし

その行動も、人間には同じように見えているだけかもしれないが

実に規則正しい

まるでロボットや機械のようだ

犯罪者の中で、サイコパスと、呼ばれる生き物がいるが

もしかしたら彼らは、この生物のように、決まった行動の中で、生きているがゆえに

中間を持つがゆえに、揺らぐ人間と言うものとは、あまりにも、相性が悪いのかもしれない

人間とは、最初から間違えた数式の中で、悶え続ける生き物であり

その問題自体が、間違えだとはなかなか気づけない

 

このゴールデンカムイと言う話は

北海道の話だ

そして、ヒグマがよく登場する

小説の中に、嵐熊と言う生物小説の中で、最もエキセントリックであり

恐ろしく、真実めいた話があるが

その系統は、小説であり多少フィクションの入ったノンフィクションだ

そう、真実であり、実際に起きた日本最大の鳥獣被害

一つの村を廃村に追いやったヒグマの事件であり

自分はこれを、TVアンビリーバボーで、見たとき

背筋が震えたのを今でもはっきりと覚えている

人間と言う、地球上にのさばっている生き物の敵

それが、確実に存在しており

そして倒せない

それは、エイリアンでもプレデターでもゾンビでもゴジラでも

ましては、暗殺者でも犯罪者でもない

ただの生き物なのだ

それが、人を、何人も食い

ましてや、銃弾も利かず

村人は、近くの村へ応援を呼び

次に警察

はては、押しとどめる警察の隙を縫って陸軍を呼びに行くほどの

しっかりとした手順を踏んでいる

まるで、優柔不断な政治家に対するゴジラのようにも見えなくはないが

こちらは現実である

ここから読み取れるのは、数の力は恐ろしいと言う事と

この熊を、打ち取るよりもこの騒ぎに巻き込むことの方がやばいと判断された

男が、一人で、警官が、歯もたたなかった熊を一対一でやることをやり打ち取った

と言うところにある

これは、アスリートと一般人の考えの差のようなものを感じる

アスリートとはすべてを一点に掲げるが

一般人は、仕事柄、その内容は、多岐にわたり、一つだけをやることはできない

その怖さは、黒沢監督七人の侍で、強い侍が、敵の野武士を、何人も仲間を失いながらも、追い払い戦いは、終わったが

農家からしてみれば、そんな事よりも、時期的にずれる方が不味い農業を

何もなかったかのように、やり始める

一つのことにこだわっていることもできないし

彼らが行うのは、すべては植物が中心であり

人の死よりも、次におこる行動を、優先しなければならない

ある意味、植物に洗脳されているとも言えるし、その行動は、実に、自然に近い機械のようなものに感じる

対して侍は、実に、人間的であり潔良い

これは、実に不自然であり、また人間の大きな揺れの中で、揺れないという

自分を捨てるという不自然な揺れでもある

 

それでは、ゴールデンカムイに移ろう

この話の中で、幾度も、ヒグマが出てくるが

最近では、ユリグマと言うただ、クマが人を食べる

と言う部分だけで、正直アニメ化したゴジラ並みの脱帽を、感じるが

ゴールデンカムイはどうかと言えば

正直、強い熊に立ち向かうというよりは

ヒグマと言う登場物は、機転を利かす物として、扱われている気がする

これは、伝説や、感ではなく

豆知識のようなものが多く

そのすべてが大体

変顔もできるヒロインアシリパと言うアイヌの少女から得られるものだ

まるで、アイヌドラえもんのようだ

対して、主人公ともとれる人物が

戦時中に、実際に戦った作者の祖父杉本と言う人物が、登場する

別名 不死身の杉本と本書では書かれている

が、これは別の元ネタが確実に存在する

どんなけがをしても、一日出直し云々

銃弾を打たれようが斬られようが

いやに見放されようとも

次に日には、治っているという人間離れした人間

不死身の分隊長こと舩坂弘と言う人物が、元ネタになっていそうであるが・・

この作品のいいところは、ひとえに、オマージュが、原作の一歩後ろを

そして、どんな人間も、まねないがために、内容が全く意味をなさないような

危険な部位を、しっかりを、書いてくれているとこだ

このストーリーは、杉本が、川で砂金を取っているとき

案内人の老人から、聞いた、アイヌ埋蔵金伝説が、元で始まる

この話の主成分は「飯うま」「犯罪」「変態」「アイヌ伝承」「お約束の愛」ですべて大まかな構成がなされている気がするが、大きなことは言えない

まずもって、この作品に登場する食べ物は、実に簡素だ、それゆえに、料理漫画のえげつない情報量による吐き気を、催さずにすみ

その代り、リアルな吐き気を催す方はいるかもしれない

そんな、サバイバルクッキングが、毎回開催される

しかし、それも、危険な、犯罪者が、隣りあわせだったり

犯罪者より危険なにおいがする陸軍最強と言われた

頭が吹っ飛んだ指揮官

鶴見中将とそれに、籠絡された一癖もふた癖み癖もよ癖もある部下

そんな連中の中を、主人公杉は、アシリパと言うアイヌの少女を、助けるため

北海道中の逃げ出した受刑者の背中の入れ墨をはぎ取り彼らよりも早く目的を達成しようとするのだ

これだけ書くと、「ホラーですかい」と聞かれそうだが、その点はたぶん大丈夫だ

これは、ホラーではなく犯罪者の心理状態

行ってしまえば、羊たちの沈黙を、愛のあるアダムスファミリー版として、再現させたような、ただ犯罪者を、危険人物などと書かず

そして、この話の中では、そんな重畳する犯罪者が、確りとそこで生き

殆どが、自分の納得した形で、最期を迎えているような気がする

これは、普通

そんなものを、この作品の中では、見出すことができる

異常者は、異常なのではない

そういう環境が、あったからであり

そんなことを言うのであれば、世界は、初めから間違っている

ゴールデンカムイは、最近珍しい、緩い中に、誰かを守る鋭いとげがある作品だ

つまり、娯楽的作品なのである