霧の木曜日

コケシの1人ゴトhttp://rinnnedou.cart.fc2.com/鉱物と変態的日常のゴミ箱と化す予定 https://gagagaruisu.thebase.in

ひとすじのサツジンジケン

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その家は、酷く、ごく平凡的だった

ありきたりな住宅地の実に平凡な一軒屋だった

私が、その家に、引っ越してきたのは、蒸し暑い六月の半ば

第二土曜日の夜中の事だった

仕事の都合で、どうしても抜け出せない仕事があり

無理にお願いすることになった

この家の間取りは、小学校の頃

何処かの友達の家で見たような、そんな家であり

始めて、入ったはずなのに

どういう訳か、全ての間取りを、把握して居たりした

この家の他の家との差があるとすれば

おかしなことに、トイレが、十個ほどある

玄関から入るとすぐに、トイレのドアがり「wc」の文字が

張り付いていた

その他には、お風呂場の脱衣所に、一つ

寝室に、二つ

屋根裏部屋に、三つ

その他にも、気が付いていないだけで

案外、地下があり、そこに合ったりするのかも知れない

しかし、私は、急いでたので

この家にしてしまった

家賃は安く

電車も、バスを使えば、そこまで遠くない

何より、会社が、一時間から三十分短縮した距離で行けるのだ

ありがたい

私は、どこぞの建築家の気まぐれなのか

それとも、胃の調子が、悪魔に操られているとも思える

この家だが、折り合えず、住むことを、決定した

あの時も、私の焦りを、感じ取ったのか

不動産屋も急かすように、サインさせたが

まあ、どうでも良いのかも知れない