霧の木曜日

コケシの1人ゴトhttp://rinnnedou.cart.fc2.com/鉱物と変態的日常のゴミ箱と化す予定 https://gagagaruisu.thebase.in

ごうもんみずあめ下ぶとん

私は、一時間ほど、水飴が、滴らさされた

下布団に寝ていた

起きると

外に出た

雪の積もった外は

私は、外套を、被ることで、少しながら寒さを、耐える

僅かに、水飴の粘着質なものが

寒さに当たり冷たく硬化する

私は、山の裾を歩く

斜面の道に沿い

錆びついた鉄と木で出来た頑丈そうな線路が

橋のように、私が歩いている道と同列するように、並んでいる

不意に、踏切に差し掛かると

遮断機が下りた

「ぴぽぱぽ」

耳に痛い警告音が鳴る

向こうから、線路を、ガタガタ言わせ

何かが、近づいてくる

この時間帯なら電車だろう

私は身を固くした

それは、えげつない音をさせ

横を走り去る

ただ、行先は光っているのに

車内はおろか

ライトさえ付けず

それは、疾風を、巻き上げて

冷たい私の体の水飴を、ぼろぼろと

無慈悲にもまき散らして綺麗にしていた

遠くで、線路のきしむ音が聞こえた

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