鉱物 「朧月」
古く伝わるムーンストーンと言うものがある
アフリカ原産のムーンストーンとは一切の別物であり
鉱物からして違う
このムーンストーンは、古くは日本に、まれに原産していたが江戸時代には
その類まれな姿は、非常に人気があり
百グラム千ドルほどで、取引された
この石の産地は、不明であるが
伝説では、山奥の滝つぼの下に
サンダーエッグ状の形で、沈んでいたとされ
村の人々は、月の子供を、封じ込めた
まがまがしいものと言われ
その石が下流に、流れてくると
月が、空中に上がるために、人の魂を、喰う言われていたため
見つけてもすぐに山に帰したと言う
そんな伝承も、時代が流れ、ないがしろにされたところ
たまたま視察に来た生物学者が、その石を大そう気に入り
滝つぼの石を、全て持ち帰ったとされる
そして、その石は、とある地域に、持ち帰ったが
そこで、不思議な事が起こり始めた
その石は、熱く発光し、夜な夜な閃光めいた光を、放ち始めた
持ち主たちは、それを、恐れ、山に深く埋めた
それを、発掘して、今、僅かな人間が、所有するのみである
それは夜な夜な、切断した石の中を、片割れを探して
風になびくように動くと言う
と言うホラ話